月の果て


キルトは、にやりと笑ってソフィの両目を手で覆った。



「──…!?な、何をするの!キルト!?」

と案の定、ソフィはパニックに陥った。



────…面白い。




「いいから、いいから」

キルトは、相変わらずニコニコしながらそのままテラスを開けた。



「よ、良くないわ!前が見えない!!」

ソフィは、そう言ってアタフタと手当たり次第にキルトから離れようとした。



────…逃がさないよ。


「このまま、歩いて」



早く、ソフィに見せたい。
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