月の果て


「へぇ…、素敵ねぇ」



「ちなみに、その光の粒はラクロアの種子」


「種子まで光るの?すごい!」

ソフィは、興奮したようにキルトに微笑みかけた。



こんな事が珍しいのか?



「そう?別に普通だと思うけど…」


「普通なの?」

ソフィは、不思議そうにキルトを見た。



普通だよ、




「こんなに、綺麗なのに──…」


──…そう、


言った君がとても儚く見えて




「……まぁ、とにかく。お気に召したようで良かったよ」

とキルトは、にっこりと笑った。



「ええ……」

ソフィも同じように微笑みかけた。




とても、怖かった──…
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