月の果て
「……あぁ、ごめん。ごめん」
とキルトは、笑いを堪えて
だから、面白い。
「やっぱり、ソフィには叶わないなぁ」
と優しく微笑んだ。
ソフィになら、
話しても大丈夫なのかな──…?
「───…あのね、ソフィ。俺の左目は、色彩力がないんだ。つまり、すべての物がモノクロに見える…」
とキルトは、悲しそうに眼帯をしている左目を抑えた。
俺が呪われていても、
傍に───…
「いつも出しているのは左目じゃない」
とソフィは、キョトンとして言った。
「……そうだよ」
「どうして?モノクロにしか映らないのに───…」
いて、くれる──…?