月の果て
「こんな夜分遅くに何用ですか?」
デカルトは、ちらりとキルトの顔色を伺った。
「………ソフィが薔薇園にいる。あいつの部屋に帰してやれ」
デカルトは、はぁと溜め息を付いた。
「今度は何があったのですか?」
呆れ気味にキルトを見つめる。
「………別に、何もない」
「なら、貴方がお部屋に帰して差し上げれば宜しいでしょう?」
「……うるさい」
「3日間……」
デカルトは、急にどす黒い声を発した。
「は?」
キルトは、キョトンとしたままデカルトを見た。