月の果て


「……怖かったんだ」

キルトは、ポツリと呟いた。





デカルトは、瞼を上げてキルトを見つめ



今にも消えてしまいそうな声に
耳を澄ませた。





──────…こんな、



こんな気持ちは初めてで。


こんな自分は、





とても格好悪くて───…




「俺から離れて欲しく..ないんだよ」




いびつで──…



「"好き"になって欲しい──…」





歪んでる。


そう、思うのに───…
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