月の果て


デカルトは、そんなキルトを優しく見つめながら



「大丈夫。貴方なら、きっと──…」


と小さく笑いながら言った。





キルトは、暗く陰を落として自嘲するように笑った。



「──…何が、大丈夫だって?」





ライアンは、心底心配そうに主人を見つめる。






「何の……保証もないじゃないか。ソフィは、いつか俺から離れてしまう」



デカルトは、少しだけ瞳を大きくした。





「───…あの、時みたいに」

キルトは、両手を握り締めて唇を噛み締めた。




脳内で揺れるのは──…


幼い..少女─────────…
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