月の果て
「──────…ガォ」
「……ん、ライアン?」
キルトがゆっくりと瞳を開けると目の前にはライアンが..
ライアンは、眠っているキルトの上にのしかかっていたのだ。
「重いって..」
キルトは、青ざめながらゆっくりとライアンをベッドの下に下ろした。
────…一人だけの思い出は、
寂しいから───…
トントントンと音がなる室内。
………?
誰だ、デカルトなら二回叩く筈──…
来客か───…?
いや、こんなところに来るのは──…
「どちら様?」
キルトは、音のした方を警戒しながら睨み付けた。