月の果て
「────…ご機嫌よう」
凛と透き通った声が響く、
「……やっぱり」
キルトは、突然現れた人物にげんなりとした。
「何か?」
キルトの前に現れた愛らしい少女は、余裕のある笑みでキルトを見つめた。
「いえ..別に?」
キルトも負けじと満面の笑みを浮かべた。
「今日は、突然。何のご用でしょうか?」
キルトは、淡々と話す。
なんで来たんだよ、
さっさと帰っちまえ。
こっちにも色々とあんだよ。
禍々しい想いを込めて───…