月の果て
トラキアの手を引き、
逃げ出すように走っているソフィの姿───…
キルトは、
その場に立ち尽くしてしまった。
ソフィ、分かってたけど
寂しい──…
君の世界には、俺だけじゃないのに..
俺の世界には、君だけで──…
一人だけの想いは
こんなに哀しい───…
だけど、
君はあんなに自由だから
縛ってしまってはいけない……
傍にいてくれるだけでもいいから..
せめて、
近くに…
もっと近くに───…
いて..