月の果て


「おやおや、これでは私が悪者ではないか」


とシルベリアは、クックッと喉を震わせた。



………違う、


そんな事を言って欲しいんじゃない。




「父上っ!どうしてソフィを……」



シルベリアは、困惑したように苦笑いしながら


「お前が勝手に姫を招き込んだ挙げ句、スクルジア王国にも返さないというからスクルジア王国の王から苦情がきたんだよ」

と言った。



─────…そういう..事か。





「何ですって?」


ソフィは、唖然としてキルトを見上げた。



────…分かっていた。


「では、全部キルトの独断で……?」



スクルジアから警告がくる事くらい──…



それでも、ソフィ。


君が欲しくて─…
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