月の果て


「…………どうして?」

ソフィは、不思議そうにキルトを見上げた。

キルトは、にっこりと優しく微笑んで



「結婚式いつ挙げる?」

と訊ねた。





………触れないで、


崩れてしまいそうな記憶──…





ソフィは、ムスッとしてキルトを見た。


そして、



「さぁ、いつでもいいんじゃないかしら?」

と言ってプイッと顔を逸らした。



………あ、怒った。


だけど、俺は知ってる──…




「じゃあ、明日」



君の視線を、


ソフィは、驚いてキルトを見上げた。




動かせる方法───…
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