月の果て


「申し訳ありませんっ」

ミルーラは、手を止めて謝罪した。




「手を動かすっ!」

すかさずスワローズは、指を指して怒鳴った。




………こ、怖いわ。



ソフィは、鏡越しに映るメデューサのようなスワローズを怯えながら見ていた。


ミルーラときたら半泣きでせっせと手を動かしている。





「マスター!大変ですっ、アーノルドが…!」


部屋の外でスワローズを呼ぶ声が響いた。



「……まったく、騒々しいたら..」


とスワローズは、ふぅと溜め息をついた。
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