月の果て
キルトのために綺麗になりたいと思ったのだから、
キルトがそう思ってくれないと
意味が、ないのよ───…
スワローズは、一瞬きょとんとしてから
「当たり前です」
と微笑んだ。
「っていうか、そうじゃなきゃ私が姫様を綺麗にした意味がないじゃないですか」
ミルーラは、少し頬を膨らませて言った。
─……確かに、そうね。
ソフィとスワローズは、お互いに度肝を抜かれたような顔をして2人して笑った。
「な、なんで笑うんですか!?」
ミルーラは、わたわたと慌て始めた。