月の果て


「随分、可愛らしい魔物がいたものだな。」

シルベリアは、そう言って腹を抱えた。




───…カチンッ


「な…っ!?」




「…では、訊こう。お前のいかほどが魔物を表すのかを..」


シルベリアの挑戦的な瞳に対し



キルトは、暗く影を落としてゆっくりとした手つきで





眼帯を取り外した。



その時、


日の下にキルトの双方の異なる色彩の瞳が露わとなり




キラキラと日の光に反射した。
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