月の果て
「私とリリスは、ドスラクト教を恐れてお前を安全な場所に避難させたんだよ」
「……俺が、オッドアイを持っているから..?」
「……よく、覚えておきなさい。人間は、日常性の欠如。つまり、自分と違うものが怖いと感じる。奴らは、そんな恐怖から逃れるために異端者を狩るんだ」
────…異端者、
「奴らは、容赦がないがただの臆病者の集まりだ。一皮むけば、すぐに..」
シルベリアは、そこまで言うとにっこりと微笑んだ。
────…なるほど、
父上の言いたい事がわかってきた。