月の果て


「その、頭についてる花。どうしたの?」


奥さんは、小さく蒼い花を指で指した。





「これ…?」



「そう、それ。"ブルーディジー"」




「"ブルーディジー"って言うんだ..」


へぇとミルーラは、呟いた。




「このへんで咲いてるのなんか見たことないよ」


「そうなの?これ、もらったんだ..」




ミルーラは、瞳にフランクの姿を描いた。





「へぇ…」

と奥さんのからかうような口調が始まる。
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