月の果て


「何をふさけてるんですか?」


スワローズは、
呆れたように溜め息をついた。



「ふ、ふさけてなんかないわっ」




「では、そのざまはなんです?」




─────…こ、



「怖いのよ……!」




「何が」


スワローズは、呆れかえり冷め切った瞳でソフィを見た。




「一週間も逢ってないのよ!?その間に気持ちが変わっていてこの結婚式が嘘だったら..と思うと──…」


「書物の読み過ぎです」



スワローズは、そう言いながらソフィを馬車から引きずりおろした。
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