月の果て
〜ソフィside〜幸福の終焉
───…あの反乱が、終わって
治療も埋葬も一段落がついた。
さて、今から結婚式の再開───…
というところで
キルトのお兄様、ジェオルド王子から耳を疑う事を聞かされた。
「────…もう一度、いってごらん?」
シルベリアは、誰が見ても分かる程怒りのオーラに満ちていた。
「父上、確かに。勝手な事を言っていると思います..しかしっ」
ジェオルドは、ぐいっとみすぼらしい女性の体を引いた。
そして、
「私は、この女性と結婚したいと思います」
と真っ直ぐに言った。