月の果て


………じゃなかった!


「キルト、アナタはどうして此処にいるの?」



此処は、私の秘密基地。

これは、立派な不法侵入だわ!


ソフィは、むっとしながら訊ねた。



「……ちょっとね、月が見たくて」


「月?」


「そう、ここで見る月って綺麗でしょ?」

そう言ってキルトは、優しく微笑んだ。




ドキン───…ッ


な、何?これ……

なんだか胸が煩い─…


ソフィは、キュッと掌を胸の前で握った。
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