月の果て
「えぇ……、猫で見たことがあるわ。だけど、人間で見たのは初めて─…」
とソフィは、驚いたように言った。
「そうなの?俺のオッドアイは、"金目銀目"って呼ばれてる珍しい種類らしい」
とキルトは、にっこりと微笑んだ。
「………綺麗」
とソフィは、キルトの瞳に手を伸ばした。
「それ、昨日も言ってたね」
とキルトは、クスクスと笑った。
「だって、こんなに綺麗な瞳。見たことないんだもの……」
とソフィは、少しむくれて赤くなった。