月の果て
〜キルトside〜廃墟エデン
────…キルトは、ボロボロな木の幹の上に取り付けられている小屋を見上げて
「へぇ………」
と声を上げた。
昔、ここには木しかたっていなかったのに……
あの子は、小屋を建てたのか..
とキルトは、ここから見える綺麗な月を眺めた。
明日…、あの子と会える...
ここは
昔、あの子が
俺を連れてきてくれたところ──…
"キルト、私。
ここから見る月が好きなの────…"
キルトの頭の中である少女の声が響いた。
ゆっくりとキルトは、小屋へと繋がる梯子を上がる。
小屋の中へと足を入れたキルトは、辺りを見渡した。