月の果て
────…あの子は、まだ俺を覚えているだろうか..
あの子の中に
俺は、いるんだろうか───…?
また、
この瞳を綺麗だと
言ってくれるのだろうか───…?
─────…いや、
いない、か。
だってあの子の記憶は───…
キルトは、蒼く揺れる瞳を眼帯で隠した。
今日、くらい………
右目を出したっていいだろう...
どうせ誰も───…
その時だった…
ギシギシと梯子が揺れ出す音がしたのは..