月の果て
「それに、その方は急遽。明日馬車を寄越すと言うのよ。なんて自分勝手な方なのかしら!だから、私。逃げてやろうと思って!!」
ソフィは、ひと息に息を荒げながら言った。
─────…なんて事だ。
キルトは、目を丸くしてソフィを見つめた。
「つまり、逃げてきたと?」
「ええ!そうよ」
ソフィは、胸を張って言った。
──────…そんなに、
嫌か...
馬鹿らしい──…
逢いたい...
そう、思っているのは────…