月の果て


────…カタッ



キルトは、ソフィを肩に担いで軽々と木に登り少しだけ開いていた窓へと入った。



幸い、昨日雨が降ったおかげで地面がぬかるんでおりソフィの部屋までの足跡がついていたのだ。

そのためキルトは、ソフィの部屋を発見出来たというわけである。




そっとソフィをベッドへと寝かしつける。


キルトは、愛おしそうに寝返りをうったソフィを見つめた。





─────…明日、


君は、


俺を見つけてはくれるだろうか───…?



「……おやすみ」

キルトは、またやって来たようにそっと部屋を抜け出した。



楽しみにしているよ。


俺の、お姫様────…
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