純恋
テスト最後のチャイムが鳴った瞬間、
クラスの中は、どっと緊張が緩んだ。
背伸びする人や
席を立ってテストを集める人、
隣の人と答え言い合う人が出てきた。
私は、後ろから雅人の席に目をやる。
━あれ………?
いない。
キョロキョロと周りを見渡しても、
…ん?
いない……
どこ行ったんだろう。
右を見て、左を見て、
後ろを見ようと、首を動かしかけた時々
目の前を何かで遮られ、暗くなった。
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