純恋

ヤクソク━━━…





私は約束通り

放課後

教室に残り

雅人を待った。





窓の外を眺めていると



ガラッ━━




「ちーっす！」



いつものように元気な雅人が入ってきた。


はちゃらけた感じが

やっぱ一番似合う。





「約束ちゃんと守れたんだな。偉いぞ！」



また、そう言って茶化す。



でも

なんだかんだ言っても心地よくて


笑顔を雅人に返した。






「お礼って何するの？」


帰るつもりなのか

机にあった荷物を手にする。




「気になる？」



何かを企んでいるような目つき。


ますます気になってくる。







コクンと頷いて口を開いた。


「気になる…。どっか行くんだ？」


「おっ！正解ー。よく分かったな、きょん！」



いやー

あなたがカバン持ったからだよ。




心の中で突っ込む。




「じゃぁ、きょん。着いてきてよ！」



最後に最高の笑顔を置いて

教室を出た。



不思議に思いながらも

雅人の後を追いかけた。






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