純恋
*お勉強
いきなりだけど
来週は、第三回考査がある。
私たち三年生には
とっても重要なテストになってくる。
何の取り柄もない私は
勉強くらいしかできなくて
だから
自分でいうのもなんだけど
成績は、上のほうにいるみたい。
テスト4日前になり
放課後、雅人が私の机にやってきた。
雅人の背中を呼び止める
男友達の声が響く。
「うっせな。あ、ちょっと待ってて、きょん」
え……━
……。
「ちょっちょっと!」
引き留める私の声も届かずに
むなしく消えていく。
.