純恋
*離れてく距離
テンションが上がっている私。
ラクガキ中、
ふと1枚の画面のプリクラを見ると
……あ。
━━…ハートだ。
雅人が2人の間に
大っきな大きっな
なんか可愛らしいハートをかいていた。
「ははは。雅人、これ。」
「あん?」
私は、
2人の間にあるマークを指さした。
雅人はそれを覗き込む。
“ははっ、それぇ?” と
つぶやく雅人に、
「これじゃぁ、カップルみたいじゃん!合わないよぉ。」
今の私たちには━━━
そういう思いを含めて
軽い気持ちでツッコんだ。
でも、本当はすごく嬉しくて。
くすぐったい気持ちになって。
すごくすっごく、
今の気分を叫びたい。
そのまま印刷されればいいのに、
って思ったくらいだ。
けど素直じゃない私。
“合わないよ”━━━
この一言で自分の気持ちを
制御していた。
だって大声で叫ぶわけには
いかないもん。
.