純恋
照れてしまって雅人の顔さえも
まともに見ることもできない。
そんな自分を隠すように
視線を画面に戻した。
ハートがすごく、目立って見える。
あたしが意識して目線がそこに
いっちゃうだけかもしれないけど。
「…あ、そうだな。」
……………。
──え?
顔が見れないから、私の勘違いかな?
雅人の声のトーンが
すごく下がった気がした。
トーンというか、テンション自体が
落ちていく感じ。
「……うん、そうだよ。」
なんだか私も気まずくなって…。
どうしよう。
そう思った。
私、なんか間違ったこと
言ったっけ?
……何か、…言った……っけ……?
まさか………今の言葉?
………。
勇気を出して
隣にいる彼の横顔を見つめる。
ただ、それだけしかできなかった。
あたしから見られていると、
たぶん気付いている雅人。
だけど目を合わせようとしなかった。
ラクガキ画面に視線を落としている。
雅人……?
「……まさ「冗談に決まってんだろ?」
声がかぶった。