純恋
私は
しばらくぼーっとしていた。
「じゃ、俺行くわ。怒らせたら恐ぇんだよ。担任。」
俺だけ態度でかくしやがって
そうぼやき、失笑しながら
私の目の前から立ち去っていく雅人。
「うん。じゃぁね。」
また背中を見つめてしまっていた。
━━━━━━何、私、
期待して聞いちゃったんだろう。
『大学行くの?』
バカだな
私
本当にバカ………。
でも願ってしまったんだもん。
もしかしてって
期待しちゃったんだもん。
雅人も大学行くかもしれないって。
雅人と離れたくないって
願ってしまっていた。
でも現実は、厳しいんだね。
親の期待
先生の期待
しかも行きますって
先生いっちゃったし………。
でも雅人と━━━…。
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