天使の降る夜
もうこれ以上、恭を守ってやることが出来ない。
それは恭の新たな恋人の役目。
まだ見ぬそいつに頼むしかないと解ってはいるが、沙夜斗は激しい嫉妬を憶えずにはいられない。
そんな自分に心の中で苦笑する。
親戚や教師すら見限った自分を、精神込めて愛してくれた恋人。
自分を見失ってしまうほど、愛している大切な人。
幸せになれ、そう祈ってやまない。
沙夜斗は目を閉じる。
不思議と、死への恐怖はなかった。
目を閉じても、瞼の裏に浮かぶのは、恭の顔だから。
沙夜斗の一番好きな恭の笑顔だから。
―シアワセニナレ―
そう願いながら、沙夜斗は恭との思い出に浸りながら、ゆっくりとオチテイッタ。
恭は、温もりを失いつつある恋人の身体を、じっと見ていた。
何かを感じて、ふと後ろを向くと、窓の近くになにかが光っていた。
なんだろうと思って近づくと、白く薄い、青みが掛かった小さな羽。
「天使の・・・は・・ね・・・」
恭と沙夜斗の願いが届いたのだろうか?
沙夜斗は、本当はもう死んでもおかしくなかった?
さっきのは、天使がみせた幻?
恭の目から涙があふれる。
―すごくすごく沙夜斗が愛しくてならなかった―
―すごくすごく沙夜斗に抱きしめて欲しかった―
―すごくすごく沙夜斗の笑顔が見たかった―
―すごくすごく沙夜斗の声を聞きたかったー
なぜだかわからなかったが、急に愛しさが湧起こって止まらなかった。
なぜだかわからなかったが、急に淋しさが込み上げてきて、止まらなかった。
声をあげて泣きじゃくる恭の手には、一枚の羽が握られていた。
それは恭の新たな恋人の役目。
まだ見ぬそいつに頼むしかないと解ってはいるが、沙夜斗は激しい嫉妬を憶えずにはいられない。
そんな自分に心の中で苦笑する。
親戚や教師すら見限った自分を、精神込めて愛してくれた恋人。
自分を見失ってしまうほど、愛している大切な人。
幸せになれ、そう祈ってやまない。
沙夜斗は目を閉じる。
不思議と、死への恐怖はなかった。
目を閉じても、瞼の裏に浮かぶのは、恭の顔だから。
沙夜斗の一番好きな恭の笑顔だから。
―シアワセニナレ―
そう願いながら、沙夜斗は恭との思い出に浸りながら、ゆっくりとオチテイッタ。
恭は、温もりを失いつつある恋人の身体を、じっと見ていた。
何かを感じて、ふと後ろを向くと、窓の近くになにかが光っていた。
なんだろうと思って近づくと、白く薄い、青みが掛かった小さな羽。
「天使の・・・は・・ね・・・」
恭と沙夜斗の願いが届いたのだろうか?
沙夜斗は、本当はもう死んでもおかしくなかった?
さっきのは、天使がみせた幻?
恭の目から涙があふれる。
―すごくすごく沙夜斗が愛しくてならなかった―
―すごくすごく沙夜斗に抱きしめて欲しかった―
―すごくすごく沙夜斗の笑顔が見たかった―
―すごくすごく沙夜斗の声を聞きたかったー
なぜだかわからなかったが、急に愛しさが湧起こって止まらなかった。
なぜだかわからなかったが、急に淋しさが込み上げてきて、止まらなかった。
声をあげて泣きじゃくる恭の手には、一枚の羽が握られていた。