何処にでもあるラブストーリー
「いいえ、違います。 館崎さんから服なんて買ってもらったことありませんから・・・」

「そうだったね・・・」僕らはとりあえず、車に乗り込んだ。 

 奈緒子は、シートベルトを締めながら僕に言った。 

「じゃあ今日は何処行きましょう。館崎さん、行くとこばっちり決めてますか?」

僕は左足でブレーキを軽く踏み、車のキーを回し、サイドブレーキを外し、ドライブに入れる。 車に備え付けのデジタル時計は9:43を指していた。
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