何処にでもあるラブストーリー

「決まってるよ、テーマは蕎麦と温泉、行きゃあなんとかなるもんですよ、行けばわ
かるさ　だぁー！」僕はそれに答えた。

「なんですかそれ猪木ですか・・真面目にやってくださいよ、あんまりふざけると闘
魂注入しますよっ！」奈緒子は僕の肩を手のひらで軽く叩いた。

ともかく、僕の車は、茗荷谷の奈緒子の実家近くを出発し、関越道を経て長瀞方面に
向かった。
　土曜日の関越道は、割合込んでいた。　短い距離だが、いくつかのポイントで渋滞し
ていた。

　途中立ち寄った三芳のパーキングエリアでは、駐車された自動車たちは、青く澄みきった天気のいい朝の日差しを浴びて、キラキラと白く光っていた。