何処にでもあるラブストーリー
しかし、30代に入ると、祝う気持ちはあれど、一種の「結婚式飽き」もかなり感じていた。 式や2次会に呼ばれる半分以上は、2次会の幹事やらビンゴの司会をやらされた僕は、途中からこの労働力は報われるのだろうかと、疑問に思ったりもした。 
結婚式も終盤に差し掛かった時、山崎と彼の嫁さんは、楽器の用意を始めた。

結婚式の準備は、2度とやりたくないと思わせる程、煩わしい作業と聞いている。
しかしながら今日の結婚式の余興には、新郎新婦自身が、曲を演奏して、唄うものが、組み込まれていた。      
今日の結婚式の主役の二人は、式の準備でただでさえ忙しいはずなのに、二人で練習して、山崎がギターとハーモニカを演奏し、嫁さんが、曲にあわせてBIGINの「涙そうそう」を唄ったのだ。
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