何処にでもあるラブストーリー
僕らは、休憩を終えた車のすぐ後に車を止めた。 僕は駐車した場所が
わからなくならないよう適当な目印を探した。 

「左から1、2、3・・・4本目の電灯の前だから、はぐれたら車に
戻ってね」僕は奈緒子にそう告げると、大丈夫です。という返事が返ってきた。 

パーキングエリア内は大勢の人で賑わっていた。 
これから行楽地に向かう人たちなのだろう。 家族連れ、バイクの
ツーリングチーム、大小の犬を連れている人、永く日本に住んでいると
思われる欧米人の団体、土曜日なのになぜか学生服を着た数人の女子高校生、
縦縞のシャツ、横縞のシャツ、とにかく大勢の人で溢れていた。
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