何処にでもあるラブストーリー
僕らは、出てきた品物を時間を掛けて食べた。 奈緒子はこれおいしい、これおいしいと奈緒子の口にあった食材をいちいち僕に紹介した。

僕は奈緒子をまた可愛いと思った。
店を出掛けに、奈緒子がお店の手洗いを借りていた。

僕がひとり靴を履いていると、人なつっこそうな店員のおばちゃんが、観光ですかと尋ねてきた。 さらに「奥さんと二人で仲いいですねえ」とおばちゃんは予想外な事を口走った。

このおばちゃん、結構踏み込むなあ。 東京じゃあ絶対言われない一言だぞ、どう見てもそんな年じゃなくて、普通のカップルだろ、おばちゃん!  
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