何処にでもあるラブストーリー
それにしても気持ちいいな。 たまに来るからいいんだろうな・・・温泉。 湯船には入って、お湯に肩まで浸かり、更に後頭部までお湯に漬ける。 こうすると、更にリラックスできる。 そして、なんだか陶酔した気分になる。 僕は、湯船でぼんやりした気分に浸っていた。

体を洗い、再び風呂に入った後、風呂を出て、約束通り休憩室で奈緒子を待っていた。 
休憩室は40畳ほど畳部屋に長テーブルが並び、食事が出来るようになっていた。 
正面にステージがあり、カラオケが喧しかった。 温泉開業30周年という垂れ幕がステージに架かり、カラオケが無料だった為、常に4から5曲のストックが入っている状態で、中高年の層が代わる代わるマイクをひっ掴んで、自慢の喉を披露していた。 
・・・僕にはそれが迷惑だった。
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