何処にでもあるラブストーリー
迷惑だったが、許せる迷惑だった。
奈緒子が風呂から上がってきた。 彼女はTシャツに、白いタオルを肩から掛け、ジーンズに靴下は履いていなかったので、形のいい素足の指が見えていた。

僕を見つけると、「おつかれー」と言いいながら、僕の右横にちょこんと座った。 座る瞬間、彼女の左手が僕の右の膝に触れた。 同時に石鹸の香りが、彼女から感じられた。 いい香りだった。

鼻から入った香り分子の刺激は、左脳で奈緒子の石鹸の香りと認識され、右脳で性的な刺激として、僕をくらくらさせた。 
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