【中】100%de Aishitai, Aisaretai.
「あっ…」


突然下りてきた唇が首筋を這う。


触れられたとこから、徐々に熱くなっていく。


「…やと…ダメってば」


隼人の体を押してみるけど、びくともしない。




このままズルズル行ったら、またいつもの繰り返しになっちゃう。


隼人のこと好きだけど、そういう"好き"ではないし。


あたしは、好きになった人と恋愛がしたいの…!!




「嫌だ…ってばあっ」


手だけでダメなら足も使って、全身の力で隼人の体を突き飛ばした。


「痛…っ」


ドンッと鈍い音がして、ベットから転がり落ちた隼人。


「ゴホッゴホッ…お前、腹に蹴り入れんなよっ」


「は、隼人が悪いんじゃん…付き合ってもないのに、こんなことしないでよ!!」


「美和?泣いてんのか…?」


ゆっくり起き上がった隼人が、目を見開いてあたしを見てる。


「……もう…しないで」


あたしはそれだけ言って部屋を出た。


後ろから呼ぶ声なんて、聞こえないフリをして…。
< 73 / 124 >

この作品をシェア

pagetop