私の彼氏は総長さん
夢をみた。
とても嫌な夢。
暗闇の中あたしは必死になって、何かから逃げていた。
何も履いていない足は擦り傷だらけで爪は、剥がれそうになっている。
痛いのに走っている事を辞めてはいけないような気がして夢中で走っているあたしがいた。
よく見てみるとそれは小さい頃のあたしで何かに怯えていた。
それが何に怯えているかはすぐにわかった。
過去に起こってしまったあの出来事が襲いかかってきてい。
お父さんもお母さんも兄妹も。
まるで生きた屍のように。
あたしを捕まえるまで走る事を止めない。
あと少しで捕まってしまいそうなところだったがどこからか声がしてあたしの行く先に小さな光が見えた。