カカオ100%




「……てなわけなの」


 一応、昨日の事をすべて話した。


 和也さんの事も、あの謎の男の事も。


 ……そして、キスされた事も。


 和也さんに連れられ合コン抜けて、揚句の果てには謎の男に唇まで奪われてしまった情けないあたし。




「なにそれ!!ってか、なにその展開!」


 透子。
 興奮しすぎだって。


 しかも、そんなのあたしが聞きたいくらいだし。


「え、ちょっと話しが全く掴めないんだけど…」

 勇介が少し申し訳なさそうに言葉を発した。


 あ、そか。
 勇介は、昨日あたし達が合コンに行ったこと知らないんだっけ。


「も―!ほんとKY!だから……」


 透子が机をバンッと叩いて、勇介に説明する。

 それを、ふんふんと頷いて聞いている勇介。


……まるで、女王様と執事だな。



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