オレンジヒーロー
「さーゆきっ聞いてるー?」
「あーはいはい」
「やったっじゃあ今日4人で遊ぼうねー健也君は安西君が誘ってくれるらしいんだー」
「はっ!?」
マジですか…てきとうに返事すんじゃなかった…。
遊ぶとか好きじゃないんだよ。大人数も。あんまり私に関わって欲しくない。
別に、寂しくはない。
強がりとか友達いないとか言われたって思われたって別に良い。
昔っからそうだし。
土屋亜珠にも、関わるつもりはなかったんだけど。
どんくさいし天然だし…なんか可愛いんだよなぁ。だからほっとけないんだよな。
アタシは男かっつうの。
あ、安西とは違ってヤラシイ意味で近付いてないから。
「なぁーお前もくんのー?」
「ん?あーなんかそうなったっぽい」
「なんだそりゃっ佐伯もいんのかー
襲えねぇじゃぁん」
殴ってやろうか?
目で威嚇すると
「嘘だっつの。毎回そんな顔すんなよなー
モテねぇぞ」
と言った。
「うっさい。別に良いんだよ」
「強がりだなっまっ楽しみにしといてやるよ」
ムカつく。上から目線。別に楽しみにして貰わなくて良いんだけど。
「沙雪ちゃんー亜珠イジメられてる?」
亜珠と安西が教室に帰った後の屋上に美由がきた。
美由はいちよう幼馴染み。
一回引越してもう一度ここに戻ってきた。
何故か美由はイジメられなかった。
たぶん同中の人達が裏音に多かっただろうな。
知ってる奴は面白くないんだろう。
「一回襲われかけた」
「だから浮かない顔なのかなぁ最近。
小林さんとかあっこらへん裏音メンだし
よく聞こえる声で悪口ゆってるし。」
「無理してんのかもな」
「私も、クラスは嫌いだしな…あんまり一緒にいてあげれない。」
「大丈夫だよ。
アタシが守るから」
「…さすが男前沙雪ちゃん」
「ったくせめて女前にだろ普通。
教室帰るか」
美由は関わるなっつっても無理なぐらい腐れ縁だから
一緒にいてもどうも思わない。
教室ではあんまり喋らないけど
たぶん1番仲がいい。
幼馴染みって良い存在なのかもな。
2人で教室に帰ると土屋亜珠にガン見された。
ヤキモチか?
私は始業のチャイムと同時に眠りについた。