オレンジヒーロー

皆、気分悪くしたかな。
気にしないで騒いでくれたら良いんだけど…そんな奴

「安西ぐらいか…」

「俺がなんだよ?」

「安西…なんでいいる訳」

正直驚いたが顔にはださない。というか何故か顔にはでない。
だから『冷たい』とか言われんだろうな。

「お前がバレバレな嘘ついて皆を困らせるから
俺が誤魔化してきたんだよ」

「なんて」

「『佐伯女の子の日でしんどいっつってたからかも!心配だしちょいみてくるわー』って。
2人とも純粋だから信じてくれたし良かったけどなー」

なんて微妙な嘘…
有り難いけどもう少しマシな嘘つけないかなぁ…。

「佐伯よりはマシだろ」

「人の心読むの辞めて」

「あーあー土屋亜珠との貴重な時間無駄にしちゃったなー
もしこれがきっかけで2人が付き合ったらどーすんだよー
それか健也が男になって襲うとか」

「アンタじゃないから大丈夫。
てか土屋亜珠本命?」

「さぁーヤキモチかよ?」

「うざ」

そのテクでアタシは落ちないぞ。
まぁこんな冷たい女誰も落とさないか。

「…どこ向かってんの」

「公園ー」

「幼稚?」

「黙れ」

その言葉絶対土屋亜珠には言わないだろ。
ムカつく。なんでアタシまで公園行かなきゃいけないんだよ。

「到着。座れ」

「なんでアタシが…」

「カラオケ…」

はいはいアタシが貴重な時間奪ったんすよね。
安西を睨みながらブランコに座る。
横の棒?に安西はもたれかかった。

「話せよっ俺が聞いてやるっ」

「…いらない」

「話せ。」

でた。裏の安西。
いつもアタシに接するよりもっと冷たい目でキツい口調。他の女の前では絶対みせない。
きっとアタシだけしか裏の姿。

「苦手なんだよ。ああいうの」

「なんで」

冷たい口調のやり取りが続く。
なんでって理由はアタシにもわからない。
逆に教えてほしいぐらいだ。

「お前笑わないもんな」

「あんたが笑いすぎなんだよ。…表は」

「なんだよ表って」

「今のあんたは裏だよ」

「あーこの口調?なんかねお前には素なんだよな」

「ふーん…」

なんでアタシには素なんだよ?

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