変えられない運命〜私とあなたの繋がり〜
私は さっき
かずやに話した事を
同じように
ゆうじさんにも話した。

やはり
ゆうじさんにも
『この人になら話せる』

そう思ったからだ。


ゆうじさんは
涙こそ流さなかったが
「聞いてるこっちの胸が痛い…」
と、
とても悲しげな表情をした。


そんな空気が気まずくて
私はとっさに話を変えた−−


『ねぇ、、
私 ゆうじさんの事
何も知らないから
色々教えてよ。
年とか…結婚してるとか
仕事とか…』

「そう言えば そーだよね。
俺ら、何にも話してなかったね。
俺は独身で、40才。
んで仕事は
極普通のサラリーマン」
と言って
ゆうじさんは
照れくさそうに笑った。

『え!独身なの!?
離婚したとか?』

「…ううん。ずっと独身。
今は彼女すらいないし
ある意味、俺もひとりかなぁ」

私はびっくりした。


てっきり結婚していて
立派な《パパ》なんだろう…
と思っていた。

私と初めて会った時
見ず知らずの小娘に
心配して声をかけてくる姿が
死んだ父親と重なった…

だから
てっきり結婚していると
思っていたのだ。
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