変えられない運命〜私とあなたの繋がり〜

「俺もね…ずっと
気になってた事があるんだ。
さっき 俺の事を
男として見てるって
言ってくれたけど
俺と会ったりしてるのは
そのー…
亡くなったお父さんの姿と
重ねてるんじゃないかな…
って…
そう思ってたんだ。」


『それは 違う！』
思わず 強く
言ってしまった…


『私も最初は
そう思った事あったよ。
お父さんが死んで
心にポッカリ
穴が空いたみたいになった。
すごく淋しい思いをした。
だけど…
お父さんへの気持ちと
ゆうじさんへの気持ちは
まったく別。まったく違う。
私…ゆうじさんの事を
考えるだけで
すっごいドキドキするんだよ。
会いたい、一緒にいたい…
そう思うんだよ…。
今日だって
ゆうじさんから誘ってくれて、
会えて、 もう めちゃめちゃ
泣きそうなぐらい嬉しくて…。
私…ゆうじさんの事が
好きなんだよ…。
好きで好きで たまらない。
ずっと一緒にいたい…
なんでわかってくれないの…？』


ずっと ためていた気持ちが
一気に爆発してしまった。
気がつくと 私は泣いていた…


「ごめん。わかった。
わかったから
もう泣かないで…」


私は少し落ち着き
そして…
ハッとした。

………もー、サイアク…。

もっと ちゃんと言いたかった。

こんな形じゃなくて

もっと ちゃんと
好きって言いたかった。

ほんと…サイアク…。

落ち着いた私は
『ゆうじさん…ごめんね…。
だから私は まだガキなんだね…』

精一杯の笑顔で そう言った。