恋乃仕方

星桜 ホシザクラ


「「失礼しましたー。」」





「……」

「……」




職員室から出て教室まで無言で歩く。

青山くんはあたしの少し手前を歩いている。



ヤバイ…ヤバイヤバイヤバイ!

なんか喋るべき?

うーん…

思いつかない!

ってあたしソワソワしちゃてる?!

あたし絶対変な子だ!

いや、それはさっきの時点で確定してるっか…

えーと…

き…昨日の晩御飯とか聞けばいいのかな?



「あのっ…」「あのさ…」


声が重なってドキッとする。
あたしの反応といえば


「ヒィーー!はっはい!」

「アハハッッ…ヒィーーって。
石井さんって面白いよな。
いいよ。石井さんから言って。」

「いや…青山くんからで大丈夫です。」

「じゃー遠慮なく俺からで。
石井さんこれから俺に対して敬語ナシってことで。
タメなのにおかしいっしょ?
ちなみに敬語使ったらバツゲームな?」

「え!ちょっと…それは…」


無理ー無理だよ!
ただでさえ上手く喋れないのにー!


「敬語使わずにさっき言いかけたこと言って?」

「えっと…その…」


晩御飯を今更聞くのは完全変人だよ…


「何?ほら…」

「あの…晩御飯…」

「晩御飯?」

「き…昨日の晩御飯は何だったんですか?」


聞いてしまった…
青山くん…ひいたかな…


そっと青山くんを見ると


「ぶー。今敬語だったから俺の昨日の晩御飯は秘密な」


そういってウインクされた
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