恋乃仕方



ついてしまった



あたしの嘘つき

馬鹿

嘘つき…






あたしは去って行く青山くんを家の前でただただ見つめていた。






「あたしの嘘つき…」








好きなのに…

なんであんなこと言っちゃったんだろ…

これじゃ青山くんとの距離縮まないょ…

だけど…








さっきから部屋に閉じこもってずっと後悔してばかり

そして気付いた…








あ…

やっぱり好きだったんだ…

こんなに好きだったんだ…

口に出してから分かるなんて馬鹿みたい…

でもこれで良かったんだよね…

だってあたしが青山くんを好きになったって麻紀ちゃんに勝てっこない

麻紀ちゃんに言えるわけない

麻紀ちゃんを応援するんだから

しっかりしなきゃ!

これはけじめ

あたしの心へのけじめ

良いきっかけじゃない

もう諦めついたはずでしょ









自分の心に嘘つける訳ないのに、あたしは一生懸命自分の気持ちを押し潰してた
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