恋乃仕方
そうして、待ちに待った、遠足の日がやってきた。

あたし達は山の様な丘を登り、目的地のキャンプ場を目指す。

今は5合目あたりで、ちょっと休憩をとってるところ。

張り切ってた割に、体力のないあたしはすでにバテバテ↓

割り当てられた飯ごう炊飯のための道具も

さっき男子に持ってもらって荷は少しは軽くなったというのに、

息が上がって、ペースは最初の半分くらいになっていた。




「恵ちゃん、がんばってー!!!」

「うぅー、花ちゃんは小さいのにタフだね!?なんでそんなにタフなの???」

「ふふふ、長い片思いしてたからかな???」

「何その理由ー!?」

「ほら恵子、口動かしてる暇あるなら、足動かして!!!」

「麻紀ちゃんの鬼ー」

「だって、恵子楽しみにしてた割には、全然ダメじゃない!!!」

「だって、こんなに自分が体力ないとは思わなかった…」

「はいはい、副班長の顔汚す気???恵子しっかりして!」

「やっぱり鬼ー!恋と友情どっち取るんだよー!!?」

「うーん……」

「いやー麻紀ちゃん本気で悩まないで!!!ってか友情って言って!!!」

「(笑)。冗談よ!!!ほら、速く登る登る!!」

「ふぇ〜い」


あたしたちは他愛のない話をしながら、励ましあってなんとか登り続けた。
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