腐り鎖のグサリ
私にとって息子は支えでありました。
支えである息子があの人に殺されてしまいました。
息子を殺したあの人は私を苦しめていました。
すべてが連鎖していくのでしょう。
私の大切な息子を奪ったあの人へ、私が果物ナイフを握って襲いかかるには、五秒と要りませんでした。
腐り、汚ならしい運命の鎖が、グサリと私の大切なものも憎いものも貫いて、真っ赤な花火になりました。息子は花火が大好きでしたが、この花火は見ることができませんし、見せることもできないかと思うと、どうしようもない切なさに襲われました。
すべてが連鎖していくのでしょう。
私は最後に、血を吐くあの人の言葉を、唇の動きで読み取りました。
どうしてくれるんだ……と。
ああ、私こそが聞きたいのです。
いったい、どうしてくれるのですか。
支えである息子があの人に殺されてしまいました。
息子を殺したあの人は私を苦しめていました。
すべてが連鎖していくのでしょう。
私の大切な息子を奪ったあの人へ、私が果物ナイフを握って襲いかかるには、五秒と要りませんでした。
腐り、汚ならしい運命の鎖が、グサリと私の大切なものも憎いものも貫いて、真っ赤な花火になりました。息子は花火が大好きでしたが、この花火は見ることができませんし、見せることもできないかと思うと、どうしようもない切なさに襲われました。
すべてが連鎖していくのでしょう。
私は最後に、血を吐くあの人の言葉を、唇の動きで読み取りました。
どうしてくれるんだ……と。
ああ、私こそが聞きたいのです。
いったい、どうしてくれるのですか。