最 後 の ラ ブ レ タ ー 。


「ったくさ……美幸のヤツ半端ねえな」



 保健室のイスに腰掛けたシュンは、そうぼやけた。

 私は申し訳なさそうにシュンの頬に湿布を貼った。

 シュンの痛々しい真っ赤に腫れた頬を見るのは辛かった。



「ごめん、シュン……。まさかシュンがあの時私をかばってくれるなんて……」



 私はシュンに申し訳ない気持ちでいっぱいで、ずっとうつむいてた。

 遠慮してしまって、顔を見ることが出来なかった。

 しばらく気まずい空気が続いた。

 少ししてからシュンが口を開いた。



「この事は大吾に言わねー方がいいよ。心配するだろ」


「……そうする」


 シュンは、相変わらず落ち込んでる愛の頭をポンと叩いた。


「痛! 何すんだよ、シュン!」

 
 
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